日本を代表する文芸誌・小説家の大特集【BRUTUS745号】

こんにちは(=^・^=)

クリスマスまで一週間を切り、冬本番といえるような寒さがやってきました。

こんなときには暖かい室内でゆっくり過ごしたいですよね(´▽`*)

今回はおうち時間のおとものおすすめとして、雑誌BRUTUS745号「文芸ブルータス」の紹介をしたいと思います。

文芸ブルータスとは?

文芸ブルータスとは、マガジンハウスから月2回出版されている雑誌BRUTUSの745号のことで、日本を代表する文芸誌8誌の特集となっています。このような文芸誌にフォーカスした特集はこの1号のみで、とっても読み応えのある号なんです。

誌内では、有川浩、伊坂幸太郎ら著名な小説家11名による短編小説が掲載されています。また、文芸に携わる著名人たちの対談や「新作が出たら読みたい作家32人」の紹介も掲載されており、「文芸について知るならこの一冊」と言っても過言ではないほど充実した内容になっています。好きな作家の作品はもちろん、今まで気になっていたけど読んだことがなかった作家の作品やまったく知らない作家の作品などさまざまな作品、小説家を知るよい機会になりますね。かく言う私も、好きな作家の作品だけど読んだことがない小説、全く知らない作家の小説両方掲載されていて、とても楽しみながら読むことができました。

さらに、翻訳者や文学賞の紹介、文芸誌カタログなど文芸に関する豆知識も載っていて、普段小説をたくさん読む方でもこの特集を通して初めて知ることがあるのではないかな、と思います(*^-^*)

おすすめの短編小説

文芸ブルータスに掲載されている短編小説11編の中から、私が特におすすめしたい小説を紹介します(`・ω・´)

 

・有川浩「みとりねこ」

図書館戦争や植物図鑑の作者として知られていて、私の大好きな作家の一人である有川さんの短編小説です。この作品は桜庭家の飼い猫「浩太」の視点で物語が綴られています。20歳を超えても尚老いを感じさせない浩太は、「来たるべき時」に備えて、日々肉球ハンコをテーブルクロスに押しています。そんな浩太の「来たるべき時」とは一体いつなのか、そして浩太と桜庭家の関係について、浩太の回想を中心に明らかになっていきます。

リアルだけど暖かさのある家族の日常や浩太をはじめとする家族のやさしさに私は涙しそうになりました(;_:)家族の大切さを考えさせられます。私はペットを飼ったことがありませんが、この小説を読んで猫が飼いたくなりました。

ペットを飼っている方は共感できるところが多いと思いますし、ペットを飼っていない方は、読んだ後にきっとペットが飼いたくなると思います。そして、自分の家族に感謝を伝えたくなるのではないでしょうか。心温まる1編で、冬にぴったりの作品です。

文芸をもっと深く知るために

文芸ブルータスには、これからの読書生活をもっと充実したものにするための豆知識も掲載されています♪

私が特に興味を持ったのは、「海外文芸は翻訳者で選ぶ。」という特集です。皆様は海外文芸を読むときに、翻訳者について考えたことはありますか?少なくとも私はありませんでした…

この特集では、12名の翻訳家の翻訳の特徴がとても詳しく紹介されています。私は岸本佐知子さんの翻訳が気になりました。岸本さんは、個性的な世界観の英米作品を中心に翻訳されているそうです。日本語でも、個性的な世界観のお話は面白い反面理解しがたい部分があります。そんな英米の作品をどのように翻訳するのかとても気になりますね。原作も併せて読んでみるともっとおもしろいかもしれません。今度海外文芸を読む際にはこの特集を参考にしながら本を選びたいと思います。皆様もぜひ参考にしてみてください!

文芸ブルータスを通して

これまで紹介したように、文芸ブルータスには面白い短編小説はもちろん、これからの読書生活をさらに魅力あるものにするためのたくさんの記事が掲載されています。これから年末まで忙しい日々が続くとは思いますが、ひといきつく際には文芸に触れることがおすすめです。きっと今まで見えてこなかったものが見えてくると思います。コワーキングスペースで文芸ブルータスを読みながら、2021年の最後に心をリフレッシュしてみてください(*^-^*